テクノロジー

白ワイン

ワインの色はぶどうの色によって決まるわけではありません。不思議に思われるかもしれませんが、その通りです。白ワイン醸造に隠された技術を理解するためにすこし意外なこの主張から紐解いてみましょう。

ワインが白ワインとして特徴付けられるのはぶどうの実に含まれるポリフェノールと色素がワインに含まれないときです。これは圧搾後の搾りかすとモストをすぐに分け、赤ワインロゼ・ワインにとって重要な果皮浸漬を行わないことによって得られます。

この方法ではぶどうの果肉のみによって発酵されるため黒ぶどうからも白ぶどうからも白ワインを生産することができます。このすべての工程を白ワイン醸造法と呼びます。

白ワイン醸造の工程

白ワイン醸造法はぶどうの木に実るぶどうからラベルの貼られたワインボトルに詰められるまでの物理的、化学的な一連の性質変化から成るプロセスです。

少しの言葉で要約するために私たちは大まかな段階、つまり人為的な介入によって原材料がその姿を失い、新たな形、特徴を得るまでの3つにわけて考えることができます。ぶどうからモスト、モストからワインに。

果皮浸漬とはワインにその特徴的な色を与えることができるプロセスです。この段階でモストはぶどうの搾りかすと強く接触することによってぶどうの品種に応じたある一定の色素を得ることができます。

白ワインは他の赤ワインロゼワインと完全に区別することができるのはまさにこの過程の不在です。白ワイン醸造法では果皮浸漬は行われません。

フェーズ 1

弱い圧搾

いったんワイン醸造所に運び込まれたぶどうは短期間のうちに弱い圧搾が行われます。これは赤ワイン醸造法で行われる除梗・破砕より慎重な機械作業です。水圧で圧搾する特殊な機械で果汁とそれ以外の部分(種子と果梗)をすぐに分離することができます。実際にこの機械では種子を潰すことなく液果(ぶどうの実)を圧搾することができます。

フェーズ 2

膜濾過浸漬

白ワインにおいてはモストが搾りかすと接触しないことが基本となります。しかし膜濾過浸漬という別な方法が存在し、ある意味伝統的な浸漬方法に代わる存在になってきています。

生産者の判断によって行われるこの方法では、ワインの味、香りをより豊かにする皮に含まれる成分を抽出することができます。通常、長期熟成させるワインの生産のために完熟した状態の良いぶどうが使用されます。

除梗されたぶどうの実は最大8、10時間二酸化炭素が充満したタンクに置かれ酸化を防ぎます。タンクの温度は5℃から15℃に保たれ、予期せぬ発酵が始まるのを避けます。この状態においては、色素や渋み成分であるポリフェノール類の過度な抽出を抑えつつ果皮からモストに貴重な味、香りの成分が移ります。

フェーズ 3

モストの処理と調整

圧搾から得られたモストは特に魅力的なものではありません。濁っていて濃密で不安定です。次の工程である発酵に移る前に適切な処理と調整が行われます。

処理

ワインの処理とはワインに何も添加せず、何もそこから除去せずに本来備わっている特徴を安定化、もしくは最大限に高める目的をもって行われます。その中でも清澄化と濾過はワイン醸造において古くから実践され、最近では冷却装置も導入され、最終的なワインの特徴を与えるすべての物質をモストから奪うことなくより澄んだワインを得る事ができます。

よく知られている様々な処理の一つで議論の的なのが硫黄の添加、すなわち二酸化硫黄の添加を想定した醸造法です。二酸化硫黄の添加は様々な起こりえるワインの劣化、沈殿、濁り、酸化による色の変化、味の変化、そして制御できない発酵などのワインの不安定さを軽減してくれます。

調整

ワインの調整(correzioni)とはワインの処理(trattamenti)とは異なりしばしば悪天候による酸や糖類の不足を補うために行われます。場合によっては添加や除去が行われます。

濃縮されたモスト、もしくは精留された濃縮モスト(事実上は水分とぶどうの糖類による溶液)の添加は物質に関する輪郭を変更せずにモストの糖分を増加させることができます。もしくは糖分の少ないモストを添加することによって全体の糖分を低くすることができます。

特に酸味の乏しいモストには酒石酸の添加し最終的なワインの仕上がりにフレッシュ感を与えます。その一方で炭酸カルシウムや重炭酸塩の添加は寒冷だった年のぶどうや完熟しなかったぶどうのとげとげした特徴を和らげます。

フェーズ 4

発酵 (果皮浸漬を行わない)

アルコール発酵はワイン醸造における鍵です。準備段階を終えたこのプロセスでモストとぶどうの搾りかすは通常ステンレス製もしくはガラス繊維強化樹脂性の不活性タンクに移され選ばれた酵母を添加されます。このようにして果皮浸漬と共に発酵のプロセスは開始、つまり酵母は糖分がアルコールと二酸化炭素、熱に変化させるために働きます。

白ワイン醸造法において発酵温度は赤ワイン醸造のそれに比べて低温で行われ、特別な冷却装置によって18℃から20℃に保たれます。

発酵を終えたらすべての液体は別な容器に移されます。

フェーズ 5

マロラティック発酵

マロラティック発酵とは本質的にリンゴ酸と乳酸の2つの酸が関わっている工程で、必ずしもワイン醸造において適用されるとは限りません。実際、ワイン醸造の専門家が過度な酸味を抑えてワインの柔らかさを際立たせるための選択肢の一つです。

リンゴ酸はワインの酸味を決める根本的な成分の一つです。それ自体はぶどうから直接由来し、その量はぶどうの品種以上に気候や実の熟成度に関係しています。ある一定量までは味・香りに不快感を与えませんが、その量を超えると実完熟なリンゴを食べたような刺すような酸味が際立ちます。

マロラティック発酵はアルコール発酵の後に(温度18℃~20℃、アルコール度数15%以下、酸度4pH以上の条件が揃うと)自然に活性化しますが、特定の菌をワインに添加することによってその活動をさらに活発にさせることもできます。この発酵によってリンゴ酸は主に乳酸へと変化します。乳酸はリンゴ酸に比べ酸味が弱いためワインはより柔らかく味わいはより奥深くなります。

酸味を和らげる効果のあるこの発酵は赤ワインにも白ワインにも長期間熟成させるタイプのワイン醸造によく適用されます。逆に新鮮さや芳香さの特徴を保たせたいような若くして飲まれるタイプのワインにはあまり適用されないか、もしくはまったく避けられます。

フェーズ 6

熟成

樽移しを終えて得られたワインはまだ未熟で一定期間寝かせる必要があります。

流通する多くの白ワインの熟成はステンレス製もしくはガラス繊維強化樹脂製タンクの中で行われます。この方法では新鮮でフルーティーなワインに仕上がり、若くして飲まれるのに適しています。

もしより奥深く長期間熟成させるのに適したワインに仕上げたい場合は熟成を木製の樽で行い、ワインがさらなるアロマを得ることができるようにします。

フェーズ 7

瓶詰め

樽移し、もしくは場合によってのマロラティック発酵を終えたワインは赤ワイン醸造法と同じくまだ未成熟です。流通している多くの白ワインの熟成は通常ステンレス製もしくはガラス繊維強化樹脂製タンクの中で数ヶ月行われます。この方法ではワインは味と香り共に新鮮で若々しく仕上がります。

フェーズ 8

洗練作業

洗練作業(affinamento)の期間にワインは本当のそして固有の変化を遂げます。固有の特徴がより良く、新たなアロマが生み出されるのを促します。白ワインの場合洗練作業は数ヶ月かかりますが、品種やそしてどのような醸造法を使用したかによってその期間も変わってきます。

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ハッピーワイン!