テクノロジー

赤ワイン

赤ワインは卓越した飲み物です。人類の歴史の中でも最も古い飲み物の一つであり、その起源は数千年もさかのぼります。おそらく壺の中に保存されていたぶどうの実が自然発酵してできた偶然の産物でしょう。今では農法もテクノロジーもその当時からと比べるととても変化していますが、醸造方法の大きな基本は今でも昔と同じです。

赤ワインの名前の由来はもちろんその典型的な赤色からで、逆光もしくは白地に近づけて観察すると間違うことはないと思います。色調で一番多いのはルビー色で、若い赤ワインだと赤紫色、熟成した赤ワインだと赤ガーネット赤オレンジ色などになります。

醸しとはワインにその特有の色を与えることができる工程です。この工程の間にモスト(未来のワイン)はそれぞれの品種がもっている色素を放出するぶどうの搾りかすとしっかりと接触します。

赤ワインがその他の白ワインロゼ・ワインより際立つのがまさにこの段階の処理です。この醸しの時間が48時間以上になると全体の工程を赤ワイン醸造法と呼ばれます。

赤ワイン醸造法

赤ワイン醸造法はぶどうの房から始まる一連の機械的、化学的な変化から成り立つ工程であり、最終的にラベルのあるワインのボトルまでに至ります。

最小限の基本要素に簡素化するためにここでは人間の知恵によって原料がその元の姿を失い新たな形と特徴を得えるまでの3つの大まかな変化の段階に分けて見てみましょう。ぶどうからモストまで、そしてモストからワインになるまで。

フェーズ1

除梗・破砕

収穫されたぶどうの実はすぐに醸造所に運ばれ除梗の工程に入ります。除梗とはぶどうの房から液果(ぶどうの実の一つ一つ)と果梗(ぶどうの茎)を分ける機械作業のことで圧搾前に行われます。

次に行われる破砕とはさらなる機械作業で破砕機と呼ばれる専用の機械で行われます。液果を破砕し果肉から果汁を絞りやすくします。最近では種子や果梗からタンニンや苦味が抽出されないようにデリケートに行われます。また除梗と破砕が一緒になった機械で同時に行うやり方も普及してきています。

この2つの作業の終わりにモストと呼ばれる濃密で濁った液体が得られます。モストには果肉、果皮、種子が含まれています。

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フェーズ2

モストの処理と調整

圧搾されて出てきたモストは濁っており濃厚で不安定です。次の工程である発酵のプロセスに入る前に、適切な処理や修正を行うことができます。

処理

ワインの処理とはワインに何も添加せず、何もそこから除去せずに本来備わっている特徴を安定化、もしくは最大限に高める目的をもって行われます。その中でも清澄化と濾過はワイン醸造において古くから実践され、最近では冷却装置も導入され、最終的なワインの特徴を与えるすべての物質をモストから奪うことなくより澄んだワインを得る事ができます。

よく知られている様々な処理の一つで議論の的なのが硫黄の添加、すなわち二酸化硫黄の添加を想定した醸造法です。二酸化硫黄の添加は様々な起こりえるワインの劣化、沈殿、濁り、酸化による色の変化、味の変化、そして制御できない発酵などのワインの不安定さを軽減してくれます。しかし一定量を超えた使用は有害なためよく思われていません。

調整

ワインの調整(correzioni)とはワインの処理(trattamenti)とは異なりしばしば悪天候による酸や糖類の不足を補うために行われます。

フェーズ3

醸しアルコール発酵

アルコール発酵はワイン醸造の中核です。このプロセスのための準備段階を終えた後はモストと搾りかすを不活性の大きな容器に入れられ(通常はステンレス製もしくはガラス繊維強化樹脂製で木製ではない)、そこで選ばれた酵母菌を添加されます。このようにして醸し発酵のプロセスが始まります。つまり酵母菌が糖類をアルコール・二酸化炭素・熱に変化させる働きをします。

通常高い温度での発酵は質のよいワインを得ることができません。なぜなら搾りかすに含まれる物質を劣化させ酵母菌の働きを妨げてしまうからです。それゆえ専用の冷却装置で25-30度に保たれます。

発酵の間、搾りかすは果帽と呼ばれる上部に固まった層を形成しやすくモストと搾りかすの接触があまり上手くいきません。そこでモストはフォッラトゥーラもしくはリモンタッジョと呼ばれる方法で定期的にかき混ぜられます。

Follatura(フォラトゥーラ)

フォッラトゥーラ(follatura)とは機械的に果帽を崩し、モストとぶどうの搾りかすとの接触を容易にし、外部との適切な熱交換を保証します。

リモンタッジョ(Rimontaggio)

リモンタッジョ(Rimontaggio)とはタンクの底からモストを吸い上げ果帽の上部から再び注ぐことです。この作業によってモストは酸素に触れ酵母の働きを促します。

フェーズ4

ワインの樽移し

発酵を終えたら樽移しが行われます、すなわちぶどうの搾りかすと酵母の死骸を取り除く作業です。この作業で得られたワインのことをヴィーノ・フィオーレ(vino fiore 花ワイン)と呼ばれます。

ヴィーノ・フィオーレを取り出したら、タンクの中に残ったぶどうの搾りかすは集められ圧搾によって水気を取り除かれます。この圧縮作業はとても慎重に行われなくてはなりません。強すぎる圧搾によって種子が潰れ好ましくない酸味のある物質が流出しないように空気圧を利用します。この工程で得られたワインを第一圧搾ワイン(vino di prima torchiatura)と呼びます。生産者の判断によってヴィーノ・フィオーレと混ぜ合わせるかそれぞれ別で醸造されます。

搾った後のかすは捨てられずにグラッパの生産に使用されます。

フェーズ5

マロラティック発酵

マロラティック発酵はその名称からも予測できるように本質的に二つの酸(リンゴ酸と乳酸)を巻き込むプロセスではあるが、醸造法においていつも使用されるとは限りません。実際、醸造家がワインの度が過ぎた酸味を和らげ柔らかさを浮き上がらせるための選択肢の一つです。

リンゴ酸はワインに酸味を与える基本的な構成要素の一つです。この酸はぶどうの実から直接由来しその量は品種のタイプ以上に気候と実の熟成度によって決まります。ある一定の量までは味や香りに不快な印象を与えませんが、その量が過ぎると未完熟のりんごを食べているようなつんとくる味と酸味が際立ちます。

マロラティック発酵はアルコール発酵の後に(温度が18-20℃でアルコール濃度が15%以下、pHが4以上の条件が整うと)自然と活性化しますが、ワインの中に特定のバクテリアを添加するとさらに活性化されます。この発酵で主に生産されるものは乳酸です。それはリンゴ酸に比べると刺激や酸味が少なく、ワインをよりまろやかにそして味に深みを与えます。

酸味を和らげる作用のあるこのような性質の変更は赤ワイン、白ワインの熟成させるタイプのワインによく使用されます。逆にフレッシュ感があり芳香の豊かな性質を保つことを好まれる若くして飲まれるワインにはあまり利用されないか、むしろ避けられます。

フェーズ6

熟成

発酵の工程とぶどうの樽移しが終わってもワインは瓶詰め、流通されるにはまだ未熟です。なので短期間でも硬さを滑らかにしよく味をならすために熟成させる工程が必要になります。この工程は生産者が求めるものによって様々な方法、期間があります。

ワインを成熟させる要器には大きく分けて2つのカテゴリーがあります。

  • ステンレスもしくはガラス繊維強化樹脂製タンク
  • 木製樽

ステンレスもしくはガラス繊維強化樹脂性タンクは本質的に不活性、すなわち液体に対して反応を起こしません。それに対して木製樽は有機物によって製造されているので不活性とはまったく逆です。このことは成熟の質に反映されるだけではなく同じくらいワインの最終的な味わいにも影響してきます。

木製樽はその中でも大きさの違いや木の種類によって唯一の性質を備えます。木材はワインとの接触によって多くのアロマを放ちブーケに香りを加えます。この方法によってワインは多種多様に、複雑に、心地よいスパイスや木の香り、香ばしさや動物臭を手に入れます。

熟成期間

熟成期間の長さはワインの味、香り、色の輪郭に影響を与えます。もし熟成がステンレスもしくはガラス繊維強化樹脂製のタンクで行われるならば、タンクは不活性なので熟成はワインがよく混ざり均一に、そのものの特徴を定めることを目的とされます。

もし熟成が木製樽で行われるならば、不活性のタンクで起こることに加え、熟成期間によって木材から得られる物質の量、つまりワインの最終的な香りの輪郭の強さに大きく影響を与えます。

フェーズ7

瓶詰め

十分に熟成したワインは瓶詰めされる準備ができたことになります。ボトルは一度栓をしてしまうともう後戻りできなくなることを意味するので、ワインの品質や流通された時のワインの最終的なイメージに対して自信があることが重要です。ですので、コルクやボトルの形状の選択は一見平凡なことですが実はおろそかにできない重要なことです。

フェーズ8

洗練作業

洗練作業(affinamento)とはさらなる熟成の一種で、その期間はおよそワインがボトルの中で寝かせられる間のことです。生産者によって行われることも消費者が購入してすぐにボトルを開栓せずに直接行うこともあります。この期間にワインはさらなる変化を遂げます。そのものの特徴をより良くし、収斂作用を和らげ新たなアロマの生成を促します。数ヶ月から数年、その期間を決めるのはどの品種のぶどうを使用したか、どんな醸造法で生産されたかによって大きく変わってきます。

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